大切な天然歯を残すための治療

虫歯になった歯がズキズキと痛む。そんな症状が現れたら、根管治療が必要となります。細菌に感染した神経は、自然に治ることはありません。何もせずに放置していると、かけがえのない天然歯を失うことになるため、できるだけ早く治療を始めましょう。京都府亀岡市のはやかわ歯科・小児矯正歯科なら、再発リスクが低い精密根管治療を行うことができます。

根管治療とは?

根管治療とは、炎症や感染を起こしている歯髄(歯の血管と神経)を除去した上で、根管の中を無菌状態にする治療です。細菌を取り除いた後に薬剤を充填し、被せ物を装着することで、歯が持つ正常な機能、審美性を回復できます。

根管治療が必要となるケース

  • 歯の神経まで達した虫歯(C3以降)
  • 根尖性歯周炎(こんせんせいししゅうえん)
  • 歯科治療時の偶発的な歯髄の露出
  • 歯の外傷による神経の失活

このように、歯髄が細菌に感染している、あるいは感染が疑われるケースに加えて、もうでに歯髄が死んでいるケースでも根管治療が必要となります。

当院の精密根管治療について

当院では、歯科用CT、拡大鏡、ラバーダム防湿、ニッケルチタンファイル、MTAセメントなど、先進の医療機器、薬剤を使った精密根管治療に対応しております。

根管内を目で確認しながら治療ができる拡大鏡は、治療中の視野を肉眼の6〜8倍程度まで拡大できることから、根管内を直接見て確認しつつ処置を行えます。その結果、病変を取り残すリスクを最小限に抑えられます。
歯を削る量を少なくできる根管治療では、感染した歯質を専用の器具で削る必要があります。従来の勘や経験に頼った根管治療では、多めに削ることで取り残しのリスクを抑えていましたが、拡大視野下での根管治療なら、歯質の切削量も低く抑えられます。
むし歯の再発リスクを抑えられる精密根管治療では、目で見ながら処置を進めることで、削る量を低く抑えられることに加え、MTAセメントのような殺菌性と密封性が高い材料を充填することで、虫歯の再発リスクも低減できます。

精密根管治療の流れ

当院の精密根管治療は、次の流れで進行します。

歯科用CTによる精密検査・精密診断

レントゲンが平面的な画像しか得られないのに対し、CTは立体的な画像を任意の位置で描出できます。つまり、患者様の根管の形状や位置、数などを正確に把握することができるのです。同時に、歯根の周りに分布している神経や血管との位置関係や骨の状態も精密に検査でき、診断の精度も自ずと向上します。

ラバーダム防湿

患歯以外をゴム製のシートで被う処置をラバーダム防湿といいます。治療中に患者様の唾液が根管内へと侵入するのを防ぐことができ、リーマーやファイルといった小さな器具を誤飲するリスクもなくせます。

病変の除去・洗浄・消毒

感染した歯髄を抜き取り、根管内の病変を取り除きます。この時に拡大鏡を使用することで、根管への処置を明視野で行えるようになります。根管の拡大や形成に、柔軟性のあるニッケルチタンファイルを使用すると、根管壁に穴が開くパーフォレーションを回避しやすくなるというメリットが得られ、根管治療の成功率も上昇します。病変を除去する過程では適宜、洗浄と消毒を繰り返していきます。

根管充填

根管内の無菌化が完了したら、再感染を防ぐために、根管充填を行います。保険診療では、ガッタパーチャポイントという殺菌作用が期待できない樹脂を根管内に詰めていきますが、精密根管治療であれば、殺菌性や封鎖性に優れたMTAセメントで根管充填を行えます。両者には、再発リスクという点において、大きな違いが見られます。

土台の築造・被せ物の装着

コアと呼ばれる土台を造って、被せ物を装着します。根管治療の成功率は、土台と被せ物の適合性にも大きく左右されることから、再治療を避けたい場合は、残った歯質にぴったり接着できるセラミックがおすすめです。

メインテナンス

根管治療を行った歯は、健全な歯よりも弱くなっています。歯に栄養や酸素、免疫細胞を供給する歯髄がなくなっているだけでなく、根管壁も削られているからです。そのため根管治療後のケアには細心の注意を払わなければなりません。セルフケアでは適切なブラッシングを行い、歯と歯の間の汚れはデンタルフロスや歯間ブラシで除去する必要があります。それに加えて歯科医院でのメインテナンスも定期的に受けるようにしましょう。メインテナンスは、3~4ヵ月に1回の頻度で受けるのが望ましいです。

保険診療の根管治療について

当院では、保険診療の根管治療にも対応しております。根管治療に使用できる機材や薬剤、1回あたりの診療時間等に制限がかかりますが、保険内でも適切な根管治療は受けられますので、お気軽にご相談ください。

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コラム

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コラム

歯石取りはなぜ何回も必要なの?|歯ぐきを健康に保つメンテナンス法

歯石取りに回数がかかる理由とは?|歯ぐきを守る大切なステップ こんにちは、はやかわ歯科 小児矯正歯科です。 「歯石取りって1回で終わらないの?」「なぜ何回も通わないといけないの?」 そんなご質問を患者さまからよくいただきます。 実は、歯石取りには2つの段階があり、口の中の状態によって回数が異なるのです。 ▲ 歯の表面に付着した歯石 歯石取りには2種類あります ① スケーリング(SC) 歯の表面についた歯石やプラーク(汚れ)を取り除く処置です。 歯ぐきの外側の汚れを中心に除去するため、比較的短時間で行えます。 お口の状態にもよりますが、1〜2回の通院で完了することがほとんどです。 ② スケーリング・ルートプレーニング(SRP) 歯ぐきの中、見えない部分にこびりついた歯石を除去する処置です。 歯の根の表面を丁寧にクリーニングして、汚れが再びつきにくいように滑らかに整えます。 この処置は痛みを伴う場合があるため、麻酔を使用して行うこともあります。 ▲ 歯周病の状態をお伝え SRPに回数がかかる理由 麻酔をして行うため、一度に全体を処置できない 処置後に「しみる」などの症状が出ることがあり、体への負担を考慮して分割して行う 歯ぐきの中の見えない部分を感触で探りながら慎重に施術する必要がある そのため、SRPは上下左右を6つのブロックに分けて、4〜6回程度に分けて行うのが一般的です。 処置後に起こる変化 SRPを行うと炎症が治まり、腫れていた歯ぐきが引き締まります。 その際、一時的に冷たいものがしみるなどの症状が出ることがありますが、 多くの場合は数日〜1週間ほどで落ち着きます。 歯石を取ることの大切さ 歯ぐきの中の歯石は、放っておくと歯周病の大きな原因になります。 定期的にスケーリングとSRPを行うことで、歯ぐきの健康を保ち、歯を長く残すことができます。 当院より|歯ぐきを守るメンテナンスを はやかわ歯科 小児矯正歯科では、 「できるだけ痛みを少なく・通いやすく」歯石取りを行っています。 お口の状態に合わせて丁寧に進めますので、どうぞご安心ください。 歯石取りは、ただの“お掃除”ではなく、歯を守るための大切な治療です。 気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。 著者情報 院長 早川 倫正

インプラント 症例

前歯が折れて膿がたまった歯をインプラントで再生した症例|骨と歯ぐきを再建した審美治療

前歯が折れて膿がたまったケースに対するインプラント治療 今回は、前歯が折れてしまい、根の中に大きな膿(うみ)がたまり、骨が溶けて失われていた症例についてご紹介します。 痛みや腫れの原因を除去し、見た目と機能の両方を回復するために、インプラント治療を行いました。 治療経緯 患者様は「右上の前歯が腫れてきた」「歯ぐきにできものができて痛い」との主訴で来院されました。 診察の結果、前歯が根の内部で破折しており、内部に細菌が侵入して根尖部に膿がたまっている状態でした。 初診時の写真 右上の前歯(写真向かって左側)は中で折れており、炎症によって歯ぐきが大きく腫れています。 このまま放置すると、周囲の歯や骨にも悪影響を及ぼすおそれがありました。 初診時の口腔内写真① 初診時の口腔内写真② レントゲン写真 根の先には膿がたまっており、周囲の骨が大きく吸収されています。 感染した歯を残すと、周囲の健康な歯や骨まで影響が及ぶため、インプラント治療を行う方針としました。 治療の流れ ① 抜歯と嚢胞の摘出 感染源となっている歯を丁寧に抜歯し、根の先にたまった嚢胞(膿の袋)を摘出しました。 感染した組織をすべて取り除くことで、清潔な環境を整え、今後の骨再生とインプラント治療の準備を行いました。 嚢胞摘出時の写真 ② インプラント埋入手術 抜歯後の治癒期間を経て、インプラントを適切な位置と角度に埋入しました。 骨の厚みや密度を確認しながら慎重に手術を行い、安定した固定を得ることができました。 この段階で仮歯も装着し、審美性と機能性を一時的に回復しています。 インプラント埋入時の骨の状態 ③ 歯ぐきの移植(結合組織移植術) インプラント周囲の清掃性と審美性を高めるために、歯ぐきの移植(結合組織移植術)を行いました。 柔らかく厚みのある歯ぐきを作ることで、見た目が自然になり、長期的に安定した状態を保ちやすくなります。 歯ぐきの移植(結合組織移植術)時治療前後の写真 ④ 仮歯で形態・色の確認 治療期間中は仮歯を装着し、歯の形や色、咬み合わせなどを患者様と相談しながら微調整していきます。 最終的な被せ物のデザインの基準にもなる重要な工程です。 ⑤ 最終の被せ物を装着 インプラント上に最終のセラミッククラウンを装着し、自然な見た目と咬み心地を回復しました。 周囲の歯とも調和し、前歯としての機能と審美性を取り戻すことができました。 最終補綴物装着後の写真 術前後の比較 術前後の比較 治療の詳細 患者様の年齢・性別 30代・女性 主訴 前歯が腫れて痛い・できものができた 診断 前歯の歯根破折による慢性根尖性歯周炎 治療内容 抜歯、嚢胞摘出、インプラント埋入、結合組織移植術、セラミック補綴 治療期間 約10ヶ月 治療費用 約60万円(税別) リスク・副作用 ・定期的なメンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を起こすリスクがあります。 ・骨や歯ぐきの状態によっては、骨造成や治癒期間が長く必要となる場合があります。 当院より 今回の症例では、骨と歯ぐきの大部分が失われていたため、「感染除去」+「歯ぐきを補強する処置」を組み合わせて行いました。 丁寧な治療計画と適切な経過観察により、清掃性・審美性・耐久性を兼ね備えた結果を得ることができました。 著者情報 院長 早川 倫正

コラム

『キーン』音が苦手な方へ|5倍速コントラで静かで痛くない虫歯治療

「キーン」が苦手な方へ|当院が導入する“5倍速コントラ”で快適な治療を こんにちは、はやかわ歯科 小児矯正歯科です。 歯医者さんの「キュイーン」という音、苦手な方も多いのではないでしょうか? 実はこの音は、虫歯を削るための機械「エアタービン」によるものです。 ▲ 歯科用タービン(高回転切削器具)のイメージ 当院では、より静かでやさしい治療を実現するために、“5倍速コントラ”を導入しています。 5倍速コントラとは? 5倍速コントラは、従来のエアタービンに比べてより高速かつ安定した回転を行う電動ドリルです。 その特徴は、「音」「振動」「精密さ」にあります。 静かで安心できる治療音 エアタービン特有の「キーン」という高音は、空気で回す仕組みから生じるもの。 一方、5倍速コントラはモーター駆動のため、音がとても静かで、 お子さまや音に敏感な方でも安心して治療を受けていただけます。 歯や神経にやさしい“なめらかな切削” 回転が安定しているため、歯への刺激や熱の発生が少なく、痛みを感じにくいのが特徴です。 また、ブレが少ないため健康な歯を無駄に削らず、必要な部分だけを精密に治療できます。 5倍速コントラがもたらす3つのメリット ① 静音設計:「キーン音」が少なく、落ち着いた環境で治療を受けられます。 ② 痛みの軽減:摩擦熱や刺激が抑えられ、麻酔量を減らせるケースもあります。 ③ 精密な処置:手ブレが少なく、神経に近い虫歯治療もより安全に行えます。 ▲ 当院では5倍速コントラを使用し、音と痛みを抑えた治療を行っています 当院のこだわり|“できるだけ削らない”歯科治療 虫歯治療において大切なのは、「歯を残す」という考え方です。 はやかわ歯科 小児矯正歯科では、5倍速コントラを活用しながら、 虫歯の大きさや進行に応じて、できる限り健康な部分を残す精密治療を行っています。 安心して治療を受けていただくために 当院では、痛みが不安な方・歯医者が苦手なお子さまにも安心して通っていただけるよう、 やさしく・丁寧な声かけと快適な治療環境を心がけています。 メンテナンスの際には、お口全体の健康チェックもあわせて行い、 虫歯や歯周病を未然に防ぐサポートをいたします。 「歯医者の音が怖い」「痛いのが苦手」という方も、 一度当院の静かな治療を体感してみてください。 きっと歯科医院のイメージが変わるはずです😊 著者情報 院長 早川 倫正

マウスピース矯正 症例

マウスピース矯正症例:非抜歯

マウスピース矯正症例 過剰歯2本を抜歯してマウスピースで治療したケース 患者様:20代女性(大学生) 全体的なガタつき(叢生)がある歯並びを、非抜歯でインビザラインにより改善した症例です。 治療前の様子 患者様は「歯が出ていて口を閉じづらいのが気になる」とのことで来院されました。 大学生で、就職活動までに歯並びを整えたいというご希望がありましたが、「できれば歯は抜きたくない」というご要望もありました。 診査・診断の結果、過剰歯を2本抜歯した上で、非抜歯でインビザライン矯正を行う方針としました。 前歯が上下とも前方に突出し、二番目の歯は内側に引っ込み、三番目の歯は外に飛び出ている状態でした。 歯磨きもしにくく、むし歯リスクの高い歯並びでした。 今回はインビザラインを用いて、歯列全体を整える矯正治療を行いました。 治療後の変化 非常にきれいな歯並びに改善されました。 歯磨きもしやすくなり、前歯の突出感も大幅に改善されています。 口元の印象が自然で柔らかくなり、笑顔にも自信を持っていただけるようになりました。 治療前後の比較 治療の詳細 患者様の年齢 20代(大学生) 性別 女性 主訴 前歯のガタつき、でっぱ、噛み合わせ不良 治療内容 インビザラインによる非抜歯矯正(過剰歯2本抜歯) 治療期間 約2年 治療費用 診断料・装置料・調整料含め 約85万円(税込) リスク・副作用 マウスピースの装着時間を守れない場合、治療期間の延長や歯の動きに不十分さが生じる可能性があります。 当院より インビザライン矯正は見た目の改善だけではありません インビザラインは、従来のワイヤー矯正のように目立つことがなく、痛みもコントロールしやすい矯正装置です。 これまで抜歯や金属ワイヤーを伴っていた症例にも、新しい選択肢を提供してくれます。 すべての方に適応できるわけではありませんが、正確な診査・診断を行うことで、「抜かずに整える」可能性を広げられる治療法です。 歯並びでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 著者情報 院長 早川 倫正

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